チェザーレアットリーニ（Cesare Attolini）のスーツ高額買取

アットリーニの歴史と市場価値

伝説のサルトの血を受け継いで生まれた、ナポリの原点

アットリーニは、1930年にイタリアナポリで創業したブランド。ナポリの名工と讃えられた伝説のサルト、ヴィンツェンツォ・アットリーニ氏の息子、チェザーレ・アットリーニ氏が創業者です。
創業時はサルトリアアットリーニ（サルトリア＝テーラーの意）という名でしたが、現在はチェザーレ・アットリーニと改められています。
父ヴィンツェンツォが生み出したカッティングテクニックなどの技術、ナポリのスーツの伝統的なディテールを継承しつつ現在に至ります。

手仕事で生まれる、柔らかさと立体感

アットリーニの工房では、100名の職人がスーツ作りのほとんどすべての工程を手作業で行っています。ミシンを使う工程もありますが、生地を裁つのは機械でなくハサミ。縫製の大部分は針と糸による手縫いです。
肩にしわを寄せるマニカ・カミーチャ、ふんわりと内巻を作るラペル、生地の落ち感といったアットリーニの特徴は、こうして生み出されます。
世界中のセレブリティに愛され渇望されているにもかかわらず、日産は数十着程度。他のブランドと比べると、生産数がとにかく少ないので希少性が高いのです。

「ナポリらしさ」生み出した立役者

19世紀、世界のファッションの中心はフランスでした。また、イギリスのヴィクトリア朝スタイルも、ヨーロッパ中に影響を与えていました。
当時のイタリアでは、フランスやイギリスの流行を追うことが最先端のおしゃれだったわけです。男性は英国紳士風のスーツを求めました。
しかし、ロンドンは北海道と同じ緯度。暖かいイタリアでは寒冷なイギリスのファッションは合いませんでした。
そこでヴィンツェンツォが生み出したのが、ナポリらしいスーツでした。シャツのように軽く、柔らかく体に寄り添う立体的なカットは、その後のイタリアスーツの原点となっていきます。